設立に向けた活動計画を立てよう


※ このページの文章は、認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズ独自作成のものを紹介したもので、子ども食堂サポートセンターいばらきのものではありません。

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右に記載されている、5W5H、設立に向けて考えるべき問い、ポイントや参考事例をご覧になっていただき、A4の紙で1~2ページ程度の活動計画をつくりましょう。設立準備会のメンバーで時間をかけ、何度も協議してください。

 

あまり考え過ぎて計画倒れに終わっても良くないのですが、丁寧に時間をかけて実施に向けた議論を重ねましょう。なるべく多くの、いろんな人の意見を聞いた方が、より良い計画になります。

 

何度も計画修正が続くと、大変でストレスも溜まりがちですが、産みの苦しみが長ければ長いほど、その後の活動にブレが生じず、足腰のしっかりした活動になります。

また、ここでしっかりと計画づくりを行うことが、助成金などを申請する際にもそのまま活かすことができます。事前の計画や準備が、活動の成功の8割を握るとも言われます。焦らずに取り組みましょう。

 

 一方で、あまり計画にこだわり過ぎるのも良くありません。実践しながら、事前に立てた計画を柔軟に見直し、臨機応変に対応、試行錯誤しましょう。 

Why?(なぜ?)

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なぜ子ども食堂に取り組むのか?
なぜ子ども食堂に取り組みたいのか?


自分の想いや考えを、簡単で構わないので、率直にまとめてください。


取り組む地域の課題や社会的背景は何か?

これまでの知見や、行政が発信している情報などをもとに、子どもや地域が抱える課題をまとめてください。


子ども食堂でなければダメなのか?他の活動の選択肢はないのか?

子どもや地域に関わる活動として、子ども食堂だけが唯一の手段ではありません。自分のやりたいこと、成し遂げたいことが、本当に子ども食堂を通じて可能となるのか、冷静になって立ち返りましょう。


地域の他の団体の活動だけでは不十分なのか?

同様の活動をしている他の団体があるかもしれません。新たに自ら子ども食堂を始める必要があるのか、既存の団体の活動では満たされない地域のニーズがあるのか、考えてみましょう。


活動の目的

子ども食堂は様々な目的のもとで活動しています。何のために子ども食堂に取り組むのか、その優先順位ととともに、上記を整理しながら、他の協力者が理解しやすいように簡潔にまとめてください。

What?(何を?)

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子ども食堂を通じて、どのような地域にしたいか?

こういう地域であってほしいというビジョン、大切にしたい、共有したい価値観を、ぼんやりとでも構わないので言葉にしましょう。


3年後などを目途に、何を達成したいか?目標、成果指標は何か?

少し先を見据えて、具体的に達成したい目標を掲げましょう。その目標が、子ども食堂の活動が成功か、失敗かを示す目標時点での成果指標にもなります。できるだけ数値目標も立てましょう。


どのような子ども食堂にしたいか?

言葉だけではなく、イラストなどで表現しても良いかもしれません。


どのような食事を提供するのか?

具体的にどのようなメニューとするのか、いくつかアイディアをまとめてみましょう。カレーや豚汁など、大人数にも適していて、一人分の量の調整がしやすい料理から始めるのが良いかもしれません。


食事提供以外の活動を行うのか?

昔遊びのようなレクリエーションや宿題のサポートなど、食事提供と併せて様々な活動が子ども食堂で実施されています。いきなり大風呂敷を広げない方が良いですが、無理なくできる活動やその優先順位などもまとめてみましょう。

How?(どのように?)

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どのように取り組むのか?

活動概要をまとめてみましょう。例えば、食育に力を注ぐ子ども食堂であればあるほど、食に関する体験の機会や知識の提供などが充実しています。


衛生管理をどのように行うのか?

食品事故は絶対に起こしてはいけません。自身の活動ができなくなるだけではなく、他の子ども食堂にも悪影響が及んでしまいます。衛生管理のための勉強会の開催、食品衛生責任者や調理師、(管理)栄養士の資格を持っているか、持っている仲間がいるか、いない場合、どのように対策するかなど検討しましょう。

Whom?(誰を?)

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対象は誰か?
どんな人に来てほしいか?
 
何を活動目的とするかによって、対象の幅も異なります。子ども食堂という呼び名であっても、実際には保護者や高齢者など、多世代交流拠点となっているところが大半です。


どのようにその対象を集めるのか?

 生活困窮世帯の子どもやその保護者だけに対象を限定する場合、行政など他の福祉機関との連携が必須となります。

また、いわゆる貧困のレッテル張りを避けるため、公開する開催案内などには貧困という文字を入れないようにしたり、活動場所を非公開とするなど、参加しやすくするための様々な配慮が必要となります。

当事者同士だからこそ、安心してお困りごとを話せるというメリットもあります。

一方、誰もが参加できる地域の居場所としつつ、行政などと連携して、より支援が必要な世帯に対して、個別に参加を呼び掛けるという方法もあります。

例えば、生活困窮の子育て世帯などが児童扶養手当などを申請するために自治体窓口に訪れた際、併せて子ども食堂の案内も配布していただけるよう、自治体との緊密な連携関係を構築するという工夫もあります。

他にも、学校、児童相談所、民生委員児童委員、社会福祉協議会、PTAや子ども会、他の子育て支援団体など、対象となる市民とつながりのある組織とできるだけ多く連携し、間接的に参加を呼び掛けることによって、より支援が必要な対象が参加するようになります。組織としてのネットワーク力が問われます。


どの地域の住民を対象とするか?

 近隣に子ども食堂が少ない地域では、遠くの学区や市外からも参加する人がいます。知り合いが参加していない、地元から遠くの子ども食堂だからこそ、安心してお困りごとを話せるという効果もあります。


どのように送迎するのか?

移動手段が徒歩や自転車などに限られる子どもや高齢者を対象とする場合、公共交通機関が限られる場合、また近隣に子ども食堂がない場合、遠方からも参加できるように車で送迎もする子ども食堂もあります。

一方で、送迎ボランティアの確保や保険加入などリスク対応が課題となります。活動が定着し、新たなニーズが見えてきた段階で、送迎の実施を検討すると良いでしょう。

How many?(どのくらい?)

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どのくらいの人数を対象とするのか?
 
大人や高齢者も含めて、参加者数が30~40人が平均のようです。中には100名を超える規模の子ども食堂もあります。参加者数が多ければ多いほど良いということではなく、例えば悩みを抱える子ども一人一人と向き合うことを重視する子ども食堂であれば、むしろ20名は超えない方が良いでしょう。

設立当初からあまり大風呂敷を広げず、少人数からスタートして、慣れた段階で徐々に対象を広げる方が無難です。


定員や予約制度を設けるのか?

気軽に参加しやすい状況をつくることが理想ですが、準備する食材の量が多くなればなるほど運営が大変になります。無理なく食事の準備ができるよう、定員や事前予約制度を設ける方法もあります。対応できる上限を超えれば、参加を断る方法です。

開催場所の大きさや、ガスコンロの台数など調理設備の充実度なども勘案して決定しましょう。

When?(いつ?)

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いつから行うのか?

まずいつ実施するか、時期を定めましょう。日付が決まると、そこに向けて必要な準備など、具体的な話ができます。


どの曜日に行うのか?
どの時間帯に行うのか?

平日夕方、もしくは土曜の昼間に行う子ども食堂が多いです。部活動のある中学生も参加できるよう、部活動の休みの曜日に開催する子ども食堂もあります。


いつ行わないのか?

年末年始、大型連休なども実施するのかなど、実施しない時期についても確認しましょう。


いつまでに、何を準備するのか?

子ども食堂開始に向けて、やるべきことをまとめた作業工程表、スケジュール表を作成しましょう。時間的余裕を持ったスケジュールとしましょう。

How often?(どの程度?)

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どのくらいの頻度で行うのか?

月1回開催している子ども食堂が半数を超えます。生活困窮世帯への食料支援を主な目的とするなら、開催頻度は多ければ多いほど良いのですが、その分食材や財源など活動資源を集めるのが大変になります。

活動経験と支援者が増えてきた段階で、徐々に回数を増やしていく方法が無難でしょう。

Where?(どこで?)

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どこで行うのか?

半数以上の子ども食堂は公民館など行政施設を利用しています。一方で、予約確保や毎回の食材(場合によっては調理器具も)の持ち運びが困難となりがちです。

地域の協力を得て、飲食店を一時借りたり、空き家となった場所を活用したり、お寺や教会など宗教施設で実施するところもあります。調理設備が整った福祉施設と連携する方法もあります。介護施設で実施すると、高齢者と子どもの多世代交流の機会づくりにもつながります。


(会場借用の場合)
調理設備、器具、駐車場などの状況は?
何があって、何がないのか?(何を準備しなければならないのか)
使用料はいくら発生するのか?
簡単に予約が確保できるのか?

会場借用する場合、自前で準備しなければならないものや段取り、人の導線、予算などをしっかりと確認しましょう。

Who?(誰が?)

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子ども食堂や、運営団体の名前は何か?

想定する対象にとって馴染みやすい名前としましょう。多世代交流を意識して、子ども食堂と名乗らないところも多くあります。


誰が、どのような役割分担で行うのか?

調理担当、(もしあれば)レクリエーションや宿題サポートなどの担当、広報担当、寄付や食材確保担当、会場確保担当、会計担当など、必要とされる作業をリストにまとめ、それぞれ誰が担うかを考え、話し合いましょう。

あまり一人が多くの作業を兼務すると、安定的で持続可能な運営とはなりません。メンバーの得意分野や経験、調理師などの資格の有無をしっかりと把握し、適材適所を心掛けてください。活動協力者を常に増やす努力も必要です。

また、子ども食堂は助け合いの仕組みですので、支援する側、される側に極力分けない方が良いでしょう。参加者である子どもなどにも配膳や後片付け、皿洗いなどをできるだけ手伝ってもらいましょう。自分で食べたい料理を配膳するバイキング方式を採用する子ども食堂もあります。

ある子ども食堂では、子どもの生活訓練を目的として、調理段階から子どもを参加させています。ひきこもりがちな不登校の子どもがボランティア参加している事例もあります。

参加者を、ただ待って食べるだけの「お客さん」扱いしないことが重要です。


どのくらいのボランティアが必要か?

ボランティアを多く確保して、円滑に運営できるように心がけましょう。一方で、子どもを主な対象とするのであれば、運営側の大人の方が多くならないよう、人数のバランスを心がけましょう。


どのようにボランティアを集めるのか?

チラシや口コミだけではなく、事前学習会や活動報告会など、誰もが参加できる公開の学びの場を開き、これまでつながりのなかったボランティア候補者を集める方法もあります。


協力者や連携組織、その協力内容や役割分担は?

市民活動は「借りもの競争」とよく例えられます。正確には、「競争」ではなく、共に創りあげる「共創」と表現する方が適切でしょう。他の組織との連携によって、ボランティア、参加者、活動場所、食材、財源、情報など、自分たちだけでは足りない活動資源を補うこともできます。

子ども食堂を自分たちだけの活動とするのではなく、地域づくりの一環と捉えて、できるだけ多くの組織を巻き込みましょう。ネットワークの密度によって、活動の質も量も高まります。

潜在的協力者である地域の組織の名前をリスト化し、どのような連携がありうるか考え、協力を働きかけてみましょう。多くの子ども食堂が、様々な組織と多様な連携を行っています。

How much?(いくら?)

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いくら必要か?

どの程度の開催頻度、何人参加するかなどによって、年間に発生する費用は大きく異なりますが、年間10万円以上30万円未満発生するとアンケートに回答した団体が約半数を占めています。毎月1~2万円程度です。


活動財源はどのように確保するのか?

参加費、助成金、補助金、寄付金、会費など、様々な活動財源を組み合わせて多くの団体が運営しています。財源構成を多様にすることで、持続可能で安定的な運営が可能となります。


食事代は徴収するのか?
食事代を徴収するとしたら、いくらにするのか?

対象が誰なのかによって、食事代(参加費)を徴収するのか、金額はいくらかが大きく異なります。

生活困窮世帯の子どもなど、経済的負担を多く求めることができない方を対象とする場合、食事代以外の財源を十分に確保することで、継続的に運営ができるように工夫する必要があります。子ども100円、大人200円が一般的なようです。


寄付を募集するのか?
どのように募集するのか?

子ども食堂が継続的に運営されるよう、寄付を募集しているところも少なくありません。資金調達はファンドレイジングとも呼ばれ、そのノウハウ、手法も体系化され、書籍も出ています。

インターネットを通じた資金調達「クラウドファンディング」に挑戦する子ども食堂もあります。こちらのページで、まずは基本的な寄付の集め方をお調べください。


助成金に申請するのか?

詳しくはこちらのページをご覧ください。


食材はどのように確保するのか?

経費をなるべく少なくするため、多くの子ども食堂が、スーパーなどで食品を購入するだけではなく、食材の寄付を集めています。地域に呼び掛けて、なるべく多くの食材を寄付いただけるようにしましょう。